杜汶澤、『鬼見愁』を「自分の成長物語」と表現 善悪の境目を描く

杜汶澤(チャップマン・トー)が10年ぶりに監督を務める映画『鬼見愁』について、「自分の成長物語のようだ」と語った。作品は1980年代の台湾の黒社会を背景にしたギャング・ラブストーリーで、2027年の春節シーズンに公開予定。
杜汶澤は創作を進めるなかで、人が善人にも悪人にもなり得る境目の近さを感じたという。「世界に悪人はいない。人が悪いことをするだけだ」と話し、実在人物の伝記を作るのではなく、人間性を見つめる作品だと説明した。
物語の着想には、1991年に借金から逃れて台湾に滞在した自身の経験もあるという。台北の中山・林森一帯で過ごすなか、黒白両道の知人から「鬼見愁」と呼ばれた銃撃犯の話を初めて聞き、香港の伝説的人物像と台湾の裏社会の物語を組み合わせたいと考えた。
范少勳が主人公の連來順を演じる。幼少期から虐げられた彼が、弱肉強食の環境で名を上げ、警察に追われる存在へ変わっていく人物だ。杜汶澤は2016年の『空手道』『開飯啦』以来となる監督作に「不惜一切」の覚悟で臨み、「神に会えば神を倒し、鬼に会えば鬼を倒す」と意気込みを示した。