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キム・ヒョンジュ、『失楽園』で演じた母の揺らぎと喪失

俳優キム・ヒョンジュが、ヨン・サンホ監督の映画『失楽園』で演じたリュ・ソヨンについて語った。ディスパッチのインタビューで、監督から細かな演技指示を受けるより、自身が脚本をどう解釈するかを見守られたと振り返っている。

作品は、9年前のキャンプスクールバス失踪事件で息子を失ったソヨンのもとへ、死んだと思われていた息子が戻ってくる心理スリラー。ソヨンはAIプログラムを通じて幼い姿の息子と過ごしてきたため、現実の息子との再会にも複雑な感情を抱く。キムは、長い喪失の時間を生きた人物として役を捉え、母性そのものよりも、失ったものを抱えて生きる感覚から役作りを始めたという。

撮影は約1カ月、全14回で行われた。短い日程と少人数のスタッフが現場の集中につながり、演じる人物の荒削りな部分も生かせたと話した。キムとヨン監督の仕事は『地獄が呼んでいる』『JUNG_E/ジョンイ』『先山』に続く再タッグとなるが、本人は特別な関係を名付けるより、監督が自分を信頼してくれることが俳優として力になると語っている。

キムは30年に及ぶキャリアのなかで、2005年のドラマ『土地』後に一度休む選択をした経験にも触れた。演技から距離を置いて気持ちを空にしたことで、再び作品に向き合う意欲が戻ったといい、現在は役の重さを私生活まで持ち込まず、自分なりのペースで演技を続けている。