ヨン・サンホ監督『失楽園』公開 AIで亡き息子と過ごした母に、現実の息子が戻る
ヨン・サンホ監督の新作映画『失楽園』が10月21日に韓国で公開された。純制作費5億ウォンの作品で、AIが日常に入り込む時代を舞台に、母性愛や人間のアイデンティティーを描く。上映時間は100分、15歳以上観覧可。
不慮の事故で息子を失ったリュ・ソヨン(キム・ヒョンジュ)は、AIプログラムで作られた仮想の息子と過ごしながら9年間、喪失を抱えてきた。そこへ、亡くなったと思っていたソヌ(ペ・ヒョンソン)が帰ってくる。しかし、長い時間を経た息子は記憶の中の姿とは違っていた。ソヨンはAIが再現した息子と現実の息子の間で揺れる。
映画は、AIが人間にどれだけ似せられるかより、「その人をその人たらしめるものは何か」を問う。監督は題名と主題の手がかりをジョン・ミルトンの叙事詩『失楽園』に求め、AIで理想郷を作ろうとする願いが現実と向き合うことで反転する構図を込めた。記事は、孤独を和らげるための技術が人を現実から遠ざける可能性や、技術を許容する範囲と企業・人間の責任にも問いを広げている。