『100日の嘘』音楽監督キム・テソン、独立軍の物語に託した希望を語る
韓国ドラマ『100日の嘘』の音楽を手がけるキム・テソン音楽監督が、時代劇としての品格を保ちながら、独立軍を描く若者たちの物語に希望を込めたと明かした。作品の舞台は日本統治時代の京城。密偵となったスリのイ・ガギョンが、総督府の通訳官と敵の中枢で出会う100日間を描くスパイ・ロマンスだ。
キム監督はユ・インシク監督から企画を聞いた当初、密偵という設定が恋の障害になる物語を想像していたという。しかし脚本を読むと、恋愛だけでなく独立運動を真摯に扱う内容だと分かり、人物の物語を丁寧に積み上げる構成に惹かれたと振り返った。監督との仕事は『ワンダフルズ』に続いて2作目となる。
音楽の方向性としてまず定めたのは、時代劇の重みを損なわないことと、若い独立軍の物語に明るい未来を感じさせること。大人たちの場面には正統的な響きを置き、ガギョンが登場する場面では若者の胸の高鳴りや期待を音に重ねた。歴史を描く物語に漂いがちな敗北感より、これから訪れる希望を表現したいという考えが、各テーマを貫いている。
毎話の冒頭を飾るメインテーマは、予告編の作業中に生まれた旋律を、チェ・ジョンイン音楽監督と発展させたもの。イタリアの古典映画を思わせる弦楽器の響きと現代的なモダンクラシックを組み合わせ、希望やときめき、悲劇をまとめて受け止める役割を担う。人物ごとのテーマはほとんど設けず、人と人との関係を軸に音楽を構成したという。
ガギョンとヒデオ(テウン)のテーマには、二人が共有する夢へと育っていく恋の余白を表現。一方、ソランとフィリップのテーマは、より成熟した愛を描く。いずれの恋にも祖国への思いを通わせ、男女の愛から国や未来の世代への愛へ意味が広がるよう意識した。キム監督は、ガギョンが総督府へ初めて入る場面と、亡くなった人々が生きる人へ宛てた手紙の言葉から作った歌を特に印象深い曲として挙げた。
ドラマは第3話でガギョンが総督府へ潜入し、緊張感が高まる展開に。報道時点で、視聴率は第4話までに10%を超え、テレビ・OTTドラマの話題性でも上位に入ったと伝えられている。キム監督は、回ごとのテーマが後半で再び現れる仕掛けや、今後登場する歌詞付きの楽曲にも耳を傾けてほしいと呼びかけた。