国立中央博物館長の柳弘俊氏が辞意 私蔵の親日派書を特別展に出品
韓国の柳弘俊・国立中央博物館長が10月21日、館長職を辞すると表明した。特別展に自身の所蔵品を出品した問題を受け、国民や独立運動家の遺族、博物館職員に謝罪し、「博物館の名誉を回復するには退くのが正しい」と説明した。
問題となったのは、同館の特別展「私たちの食卓」で展示された書。親日派として知られる朴重陽の遺墨を、独立運動家・朴元根の書として紹介していたことに加え、その書が柳氏の個人所蔵品だったことが明らかになり、展示の経緯や選定の妥当性に批判が広がった。
柳氏は声明で、個人的な過ちによって博物館への信頼や職員が築いてきた価値を損ねたとして責任を認めた。研究職員が準備した特別展の意義が、今回の件で損なわれないことを願うとも述べた。館長には約15カ月在任していた。
柳氏は文化遺産研究者として知られ、テレビ番組『ユ・クイズ ON THE BLOCK』などへの出演を通じても広く知られていた。今回の辞意表明は、展示資料の来歴確認と公立博物館の運営における利益相反のあり方を改めて問うことになった。