新作『分別と多感』、使用人を映す一場面が古典の再映画化に差をつけると評論
ジェイン・オースティンの小説を再映画化したジョージア・オークリー監督作『分別と多感』について、オーマイニュースの映画評論家キム・ソンホが、物語の中の一場面に注目した。記事によると、同作は第31回釜山国際映画祭のワールドシネマ部門に招待された英国映画で、韓国では同月の公開を控えていた。
評論では、映画は原作の人物設定や基本的な展開をほぼ忠実にたどり、アン・リー監督による1995年の映画や2008年のBBCドラマと比べても、物語の運び自体に大きな変更はないと分析。そのうえで、姉妹のエリナーとマリアンヌが他家に滞在中、ひとりで食事をする使用人のいる場所へ入ってくる場面を、作品を特徴づける瞬間として挙げた。
使用人は姉妹が現れると食器を手に急いでその場を離れる。評論家は、物語の中心に置かれない人物を画面が先に捉えるこの演出に、オークリー監督の視線を見いだしている。原作の再現にとどまりそうな映画が、この一瞬を通じて貴族と使用人、都市と地方の隔たり、さらに英国の植民地主義の影へと考えを広げる余地を生んだ、という読みだ。
同記事は、作品がその問題を正面から掘り下げるわけではないとしながらも、従来の翻案が見落としがちだった階級差に目を向けた一歩として評価。主演のデイジー・エドガー=ジョーンズとエスメ・クリード=マイルズの演技にも触れている。