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葉蘊儀、陶芸で刻む30年の変化 個展「四時・序」で四季と時間を表現

かつて香港のアイドルとして知られた葉蘊儀は、現在、陶芸や絵画、文章など複数の表現を行うアーティストとして活動している。台湾で開く個展「四時・序」を前に、創作を「歳月の日記」と語った。芸能活動から離れた後に始まったのではなく、粘土芸術を学び、大学院で美術を学ぶなど、長い時間をかけて育ててきたもう一つの軸だ。

粘土から陶芸、絵画や文章へ

葉蘊儀は30年にわたり俳優業と並行して粘土を使った表現を続け、香港で粘土芸術の学院を設立。その後、オーストラリアで美術を学び、メルボルン工科大学の修士課程を修了した。現在は陶芸家、画家、作家、帽子デザイナーなど、複数の顔を持つ。最近はアートセラピーにも活動の幅を広げている。

刺繍を白磁に取り入れる試みや、中国湖南省の女性文字「女書」を扱った研究など、素材や文化に触れながら表現を探ってきた。著作では女性の自己価値もテーマにしている。創作を通じて自分自身を知っていったという言葉からは、作品が単なる技法の発表ではなく、歩んできた時間を見つめ直す場になっていることがうかがえる。

二十四節気を手がかりにした個展

「四時・序」は陶芸を中心に、二十四節気を自然の移ろいを感じる枠組みに据えた展示。主催する天成文旅・華山町の案内によれば、土を成形して焼く過程で生まれる収縮や釉薬の色、細かなひびも、自然と時間が残した跡として作品に生かす。

花を生けることを通じて季節ごとの姿に関心を深めたことが、今回の展示の着想につながった。春の芽吹きから冬の静けさまでを陶芸でたどり、自然の循環と人の暮らしを重ねて見せる。展示は台北の天成文旅・華山町ロビーで2026年10月15日から2027年1月13日まで開かれる。

台湾で暮らしながら制作

パンデミック後はオーストラリア、フランス、英国、台湾などに滞在し、それぞれの場所で数か月単位の暮らしを重ねてきた。最近は台北と台中で約1年を過ごし、台湾の人々の親しみやすさや自由な空気、四季のある風景に惹かれたという。

今回の個展は、歌や演技で知られるかつてのイメージに、土と向き合う現在の仕事を加えて紹介する機会になる。手で形を作り、火を通し、素材に残る変化を受け止める。その一つひとつを年月の記録として見せる展示だ。