韓国映画『失楽園』、公開前の海外販売で製作費を回収 118カ国に配給
ヨン・サンホ監督の心理スリラー『失楽園』が、韓国での公開前に118カ国へ販売され、純製作費5億ウォンを上回る売り上げを記録した。現地では10月21日に公開。海外契約は9月のトロント国際映画祭で上映される前から始まり、上映後も追加販売が続いたという。
作品は、9年前に失踪した息子が戻ってきたことから展開する物語。ヨン監督は14回の撮影で完成させたと報じられており、キム・ヒョンジュとペ・ヒョンソンが主演する。製作費を超える売り上げを、韓国国内の観客動員を待たずに海外販売で確保した点が今回の特徴だ。
記事は、監督作品への海外市場の信頼と、CJ ENMが築いてきた販売網を成功の要因に挙げる。同社は前年、パク・チャヌク監督の『仕方ない』も200カ国以上へ先行販売し、純製作費170億ウォンをまかなった。大規模作品と低予算作品の双方で、海外販売が製作費回収につながった形だ。
韓国映画の国内市場が厳しさを増すなか、海外は重要な収益源として存在感を高めている。記事が引用した映画振興委員会の統計では、2024年の韓国映画の劇場興行収入は前年比39.4%減の4,191億ウォン。一方、完成作品の輸出額はアジア需要の拡大を背景に19.9%増え、5,028万ドルとなった。国内公開前に多数の国へ販路を広げる動きは、韓国映画の収益構造を支える選択肢になりつつある。