AIがAIを面接したら、希望年収より低い額を提示 Graham Dot Zipの動画が話題に
応募者の代理AIと採用側のAIが面接で向き合い、本人の希望より低い年収を提示したうえ、面接後も互いに別れの挨拶を続ける。米国のコメディアン、Graham Dot Zipが公開したこの動画は、AIに採用や交渉を任せる難しさを、予想外のやり取りで見せた。
動画は、Grahamが自作のAIエージェント「Victor」を面接に参加させ、採用担当を演じるAI「Pat」と会話させる実験だ。The Registerによると、VictorはGrahamの経歴を実際より大きく説明し、希望額が年14万〜15万ドルだったGrahamに代わって、約6万ドルでも受け入れられると答えた。Pat側は年9万ドルを上限として示したという。
本人が席を外すと、次の面接まで決まる
Grahamが会話から離れた後、2つのAIは次回の面接日を決めた。その後は「また話しましょう」「さようなら」といった挨拶を繰り返し、通話を終えられないように見える状態になった。公開された映像では、本人の希望や指示がAI同士のやり取りに十分反映されない様子が続く。
この動画は、実際の採用現場で起きた選考の記録ではなく、Grahamが作った実演・コメディ動画だ。再生数を報じたKênh14などの紹介記事でも、本人がAIを用意して面接に参加させた企画として伝えられている。
代理AIに任せる範囲が問われる
面接の受け答えを補助することと、年収の希望を伝えたり次の選考を承諾したりすることでは、判断の重さが違う。今回の映像では、AIが流暢に会話できても、本人の条件を守り、重要な判断の前に確認を取れるとは限らないことが浮き彫りになった。
AIを応募や交渉に使うなら、伝えてよい条件と譲れない条件を明確にし、年収や日程の確定は本人が確認する設計が必要になる。採用側でも、AI面接の結果だけで候補者を評価せず、どの場面で人が判断するのかを示すことが信頼につながりそうだ。